【浦添】浦添市の飲食店で3月、市幹部の50代男性から胸を触られるなどの暴行を受けたとして、市内の40代女性が被害を訴えている。市の聴き取り調査に対し、市幹部は「泥酔していて覚えていない」などと回答。店内では市職員や市議ら10人以上も飲食していたという。女性は「今もふっと思い出しては、恐ろしくて鳥肌が立つ。一緒に居た全員が同罪。処罰してほしい」と話し、県警に被害届を提出している。
女性によると、3月26日午後11時半ごろ、店のカウンターで夫と食事していたところ、突然、市幹部に後ろから肩をつかまれた。市幹部は他の客に一度は引き離されたものの、再び女性に接近。後ろから胸をつかみ、カウンターの机に頭を押しつけるなどしたという。
女性の夫によると、4月5日、野口広行前副市長が女性宅を訪れ、謝罪。野口氏は菓子折りと「病院代」を持参したが、夫は受け取りを拒否した。それ以降、市幹部や市から連絡はないという。女性は「隠し通そうとしているのではないか。許せない」と話し、浦添署に被害届を提出した。
市幹部は30日、本紙の取材に「個人で雇った弁護士に対応を任せている」とし、暴行の有無に答えなかった。市も同日、市幹部に事実関係を聴取。今後、同席していた市職員にも状況を聴く方針だ。松本哲治市長は「当事者双方が和解を模索していると認識し、これまで静観していた。事実関係を確認した上、何らかの処分を検討する」としている。