那覇―上海に新航路 沖縄の観光客の増加、建設ラッシュに対応 東南アジアの市場拡大も期待


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 沖縄国際海運(上勢頭保社長)は5月31日、貿易・物流事業を行う上海錦江運航(中国上海)と契約を結び、上海―那覇の定期貨物航路を開設した。那覇から上海まで直行で28時間で到着し、従来の航路と比べ定期・定時運航が評価されている。上海を経由して香港やベトナム、タイへの輸送も行い、中国だけでなく東南アジアの市場への拡大も期待される。

上海錦江運航が運航する「マイルドジャズ」=5月31日、那覇港

 外航貨物船「マイルドジャズ」(9994トン)が同日に那覇港に初入港し、船内で入港式が行われた。那覇港には毎週金曜日に到着する予定。上海から那覇には大阪と神戸を経由する。

 就航は沖縄を訪れる観光客数の増加や、ホテルやマンションの建設ラッシュが背景にある。マイルドジャズは1098台のコンテナを積むことが可能で、貨物の多くは上海から運ばれる建設資材や家具が多いという。

 那覇港管理組合の田原武文常勤副管理者は「生活用品や建設資材が増え、沖縄に入ってくる貨物量が増えている。輸出の貨物も増やしていきたい」と話した。

上海錦江運航が運航する「マイルドジャズ」の入港式に出席する関係者ら=5月31日、那覇港に入港したマイルドジャズの船内

 錦江シッピングジャパンの張勇社長は「貨物の量を増やし、沖縄の経済発展に協力したい」と述べた。