【ロサンゼルス】芸能 誇り高く演じる 北米県人会芸能部


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民謡「平和の願い」を演奏する石原春雄琉球民謡研究所のメンバー=5月19日、トーランス市のアームストロング劇場

 琉球の伝統芸能の継承と発展を米国の地でも広めたいと、有志5人が発起して北米沖縄県人会の芸能部が始めた「謡やびら 踊やびら」の第21回公演が5月19日トーランス市のアームストロング劇場で開かれた。

 500人収容の劇場が満員となるほどの観客が詰め掛けた。「かぎやで風」「なりく踊り」など、30演目を100人以上の芸能部員が誇り高く演じた。

 当初は毎年行われていたが、最近では2年ごとの開催となっている。1987年6月に、沢岻安和さん、比嘉朝儀さん、眞境名愛子さん、島盛一さん(故人)らが他の芸能指導者にも声を掛けて公演を始めたのが発端だった。

 新城義道芸能部長は「最近は若いメンバーが沖縄県で開かれる文化・芸能コンクールに挑戦して、新人、優秀、最高賞と受賞している。故郷の文化を研さんし、未来への活動を一歩一歩進めていることを喜んでいる」と語った。

 エドワード・神谷北米沖縄県人会長は「芸能部を誇りに思い、今回のメンバーの素晴らしい公演を称賛する。息子ジョセフは沖縄県立芸術大学に県費留学し、さらに1年間、人間国宝の照喜名朝一さんのもとで師事を受けた。彼は今でも毎日のように家で三線の練習に励んでおり、私自身もおかげでウチナーンチュ精神をかなり理解できるようになった」とあいさつした。

 (当銘貞夫通信員)