【沖縄・宜野湾】伊芸盛俊さん(78)は4月、寝ながら読書できる器具を発案し特許を取得した。子どものころ、勉強が嫌いだったという伊芸さん。「これがあれば勉強が好きになったのに」と苦笑いしつつも、明るく語った。
「まわりの勉強できる子がうらやましかった」と当時を振り返る。両親の期待にも応えられなかった。卒業した後は自動車学校の指導員などの仕事をした。退職し「学問を身に付けていなければ損だ」と思った伊芸さん。自分なりに勉強に興味が持てるような方法を考えた。今年1月、アイデアを思いつき設計図を作成した。大工に頼み、3月に完成した。
「書見器」という名称で特許庁に登録申請し、4月に登録された。
書見器は自分の目線に合わせ、本の角度や高さの調整ができる。今後商品化する予定はないが、特許権を業者に売ることを考えているという。伊芸さんは「勉強嫌いな若者に知ってもらい、役に立ててほしい」と語った。
書見器の後、水中で魚を捕獲する器具も発案した。現在特許庁に出願中で、伊芸さんは登録が許可されるのを心待ちにしている。