【浦添】沖縄県浦添市の松本哲治市長と嵩元盛兼教育長は6日、沖縄防衛局に田中利則局長を訪ね、市立浦西中学校のテニスコートに米軍普天間飛行場所属のCH53Eヘリコプターのゴム製テープが落下した事故に抗議した。松本市長は「絶対にあってはならないことだ。生徒や教師、さらには保護者や市民が受けた衝撃と不安は計り知れず、強い憤りを禁じ得ない」と強調し、市内全ての学校施設上空の飛行停止を要請した。
また議会関係者によると、浦添市議会(島尻忠明議長)も7日に開会する6月定例会で落下事故への抗議決議と意見書を決議する方向で調整している。可決すれば同日、沖縄防衛局に出向き抗議する方針。
松本市長と田中局長の面談は冒頭のみ公開された。松本市長が田中局長に抗議・要請書を手渡した。文書は「事故発生後も引き続き航空機の運用が継続されていることは極めて遺憾」「再三にわたる県内外からの抗議・要請等に対する改善が見受けられない」とし、事故原因の究明や再発防止、安全対策への真摯(しんし)な対応などを求めている。
市によると、田中局長は謝罪し、米軍側に安全管理の徹底を要請したと答えた。松本市長が「学校関係者が不安に思っている。学校現場や教育委員らに改めて説明してほしい」と申し入れると、田中局長は「対応する」と応じたという。