求人情報誌「アグレ」を発行する求人おきなわ(那覇市)は10日、2018年度にアグレに掲載された沖縄県内の求人広告を対象に、募集時賃金を集計した調査結果を発表した。全職種の平均は月給ベースで前年度比3・1%増の17万9325円、時給ベースで同3%増の899円と上昇した。
求人おきなわ営業部の屋比久和麻係長は「サンエー浦添西海岸パルコシティやセブン―イレブンなど県外企業の進出で、人材確保はますます難しくなっている。賃上げで対応する企業が多くなり給与が上昇している」と分析した。また「パルコシティの出店企業の中には県外の最低賃金をそのまま利用するところもあり、賃金を押し上げる形となった」と指摘した。
平均月給の分布は、18万円以上19万円未満が15・8%と最も多かった。19万円以上の割合は32・9%と17年度の27・7%を上回り、全体的に平均月給は上昇している。平均月給が最も上昇したのはコールセンター関連職種の「スーパーバイザー・リーダー・トレーナー」で、17年度に比べ7万8441円増加した。
平均時給は800円以上900円未満が同2・6%増で36・3%と最多だった。職種別では、17年度と比較検討できる101職種のうち、74・3%の75職種で平均月給が上昇した。
調査は18年4月~19年3月に発行されたアグレから毎月1冊を抽出し、記載されている募集時の賃金を職種や業種、雇用形態別に調べた。
求人おきなわは調査結果を「平均賃金データ2019」として冊子にまとめ、県内の企業や高校、専門学校、大学に配布している。