沖縄県、JCBのカード利用情報を観光振興に活用


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沖縄の観光振興に関する連携協定を締結した(左から)ジェーシービーの酒井雅彰九州支社長、県文化観光スポーツ部の新垣健一部長=11日、那覇市泉崎の県庁

 沖縄県とクレジットカード大手のジェーシービー(JCB、東京)は11日、「沖縄の観光振興に関する連携協定」を締結した。JCBは、クレジットカード利用者が県内でどのような消費行動を取っているかなどのデータを県に提供する。県はデータを分析して観光客数や県内消費額の増加につながる施策を打ち出す。県がカード会社のビッグデータを活用した施策に取り組むのは初めて。

 JCBカードは日本を含む世界23の国と地域で発行されており、会員1億3007万人(国内9989万人、海外3018万人)、加盟店約3千万店を抱える。カード利用データを分析することで、利用者の出身国や利用した店の地域、業種などさまざまな情報が把握できる。

 県は具体的な活用方法をこれから検討するが、例えば県内のどの地域でどういった消費ニーズがあるかを把握することで、どのような販売促進策が有効かなど必要な施策を立てるための材料にする。

 県庁で開いた締結式に参加したJCBの三宮維光専務は「アジア各国で沖縄は旅行地としての人気が高い。提携で沖縄の観光や経済に貢献したい」と話した。県文化観光スポーツ部の新垣健一部長は「世界最高水準の観光リゾート地の実現に向けて取り組みたい」と意欲を述べた。