女性暴行の浦添市幹部が示談申し入れ 「示談金は口封じに感じる」被害者は拒否へ


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浦添市幹部による暴行被害を訴える女性=5月30日、浦添市内

 【浦添】沖縄県浦添市の男性幹部が女性の胸を触るなどした件で、市幹部の代理人弁護士が示談を申し入れたものの、女性側は拒否する考えであることが12日までに分かった。市幹部の弁護士は示談金として10万円を提示した。女性は「お金が問題ではない。法に従って処罰を受けるべきだ」としている。

 女性によると11日午後、弁護士が女性宅を訪れ、夫婦で応対した。その際に弁護士から謝罪があり、示談を求められた。その後「民事上、刑事上の責任を追及しない」などとする示談書の草稿が、弁護士からメールで届いた。メール本文には示談金「10万円」の提案があったという。

 女性は「お金は口封じのように感じた。(市幹部)本人が罪を認め、罰を受けるべきだ。他の女性に繰り返してほしくない」と話し、和解に応じない考えを示している。

 事件は3月26日夜、市内の飲食店で発生した。市幹部は市の聴取に「酩酊(めいてい)していて覚えていない」と回答。松本哲治市長は女性の訴えを「限りなく真実であっただろう」と認定している。