社会

「空白の刻銘板」に刻まれた朝鮮人犠牲者2人を追悼

追悼会でお経を唱えて朝鮮人犠牲者を悼む参加者ら=23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園

 沖縄戦犠牲者の名前を刻む糸満市摩文仁の「平和の礎」。強制動員された朝鮮人犠牲者の刻銘板の前で、支援者ら三十数人が追悼会を開いた。本年度は2年ぶりに韓国人2人が追加刻銘された。支援者らは2人の名前の前で手を合わせ「追加刻銘を途切れさせることなく進める」との決意を新たにした。

 沖縄戦で強制動員された朝鮮人犠牲者の実態解明は進んでおらず、刻銘は累計464人にとどまる。今回、追加刻銘された金萬斗(キムマンドゥ)さんと朴在雲(パクザイウン)さんのうち、金さんは日本軍の輸送船「彦山丸」に徴用されていた。

 追悼会は、彦山丸の犠牲者の遺骨をそれぞれの故郷に届けようと調査を進める「本部町健堅の遺骨を故郷に帰す会」準備会が主催した。曇天は会を始める頃に土砂降りに変わった。準備会共同代表の沖本富貴子さん(69)は「この雨は強制連行された朝鮮人犠牲者の涙だ。犠牲者のためにも追加刻銘を途切れさせることなく進めたい」と力を込めた。