沖縄でなぜ豪雨? 二つの熱帯低気圧が急発達、相次いで接近


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あふれでた小波津川の水=西原町役場隣

 沖縄本島地方の各地で26日朝から非常に激しい雨を降らせたのは、沖縄の南方にあって今後台風に発達することが見込まれる熱帯低気圧とは別に、同日朝、久米島南西で新たに発生した熱帯低気圧だった。この熱帯低気圧は発達した雨雲を伴って北上し本島地方に雨雲が掛かり続けたため、北部では夕方まで大雨となった。

 沖縄気象台によると、久米島の南西の海水温が高かったことで積乱雲が急速に発達。上昇気流によって気圧が下がり、熱帯低気圧が発生した。この熱帯低気圧に向かって湿った空気が流れ込み、雨雲の活動が活発化。那覇市や南城市、読谷村で1時間に50ミリを超える非常に激しい雨が降ったほか、12時間雨量が100ミリを超える地域が相次いだ。

 熱帯低気圧は北上を続け、次第に本島地方から離れたため、天気は南部から回復した。ただ、沖縄の南にあった熱帯低気圧が発達を続けながら北進。夜遅くにかなり接近したことから、本島地方各地で一日を通して大雨が降った。