沖縄県内最大規模の商業施設サンエー浦添西海岸パルコシティが27日に本格開業を迎えた。浦添市の関係者は、大型施設の開業が地元経済の活性化につながることに期待を込めた。一方、人手不足の深刻化を懸念する意見も上がった。
オープニングセレモニーの後、店内を見て回った浦添市の松本哲治市長は「うれしいの一言だ」と喜びを表現。浦添市西海岸は宿泊施設などの建設が計画され将来的にリゾートエリアとして発展することが見込まれる。松本市長は「西海岸開発を進める上で、ここが拠点になる。観光客だけでなく、市民に長く愛される場所に育てていく」と話した。
県商工会連合会の米須義明会長は「数か月は開業の影響が各所に出るはずだが、一定の期間が経過したら落ち着くだろう」と見通す。開業に伴い多くの人材がパルコシティに流れる可能性もあることから「人手不足が深刻化することが心配だ。これまでと比較にならないほど影響が出るのではないか」と懸念した。
浦添商工会議所の浦崎勝専務理事は「西海岸開発計画の第1弾がスタートした。新しいテナントの入居で消費者の選択肢が増え、観光客にも喜ばれる」と語る。大型施設の開業で浦添市に多くの人が訪れることも予想されるため「受け入れ体制を整えて地域を活性化したい」と強調した。
浦添市商店会連絡協議会の山城興光会長は「(パルコシティの開業で)地域の店舗に人が集まらないなど一定の影響はあったようだ」と説明する。各事業者はこれまでも、イベント開催などを通じて顧客とつながりを深めていることを説明。「影響を気にすることなく、今まで通りお客さまとの絆を築いて事業を進める」と力を込めた。