【ブラジル】先人思い、感謝と祈り 県人会、開拓者慰霊の法要


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焼香する参列者

 ブラジル沖縄県人会(上原ミルトン定雄会長)は第25回開拓先亡者追悼慰霊法要(金城ルイス実行委員長)を16日、ブラジル沖縄県人会本部会館で催した。音楽、献花、献茶の儀を通して、開拓者やウチナーンチュ社会のために貢献した会員らに感謝と祈りをささげた。

 野村流音楽協会、野村流音楽保存会、琉球筝曲興陽会、琉球筝曲保存会の4団体のブラジル支部の奏者が演奏。高安節子さんが花を生け、琉球ぶくぶく茶道ブラジル支部(瀬名波美恵子支部長)の銘苅エレナ恵子さんと米田ルシアナさんがお茶をたてた。具志堅シゲ子さんの指導の下、比嘉ナミエさんと知念ヒカリさんが生け花とお茶を供えた。

お茶を供える知念ヒカリさん(手前)と比嘉ナミエさん(奥)

 上原県人会長は「第1回笠戸丸移民から111年がたった。先人たちは苦労に耐え、助け合い、それを乗り越え、今日の沖縄県系人社会の基礎を築き上げた。希望と愛に満ちた社会の増進に労力を重ねていく」と誓った。

 曹洞宗天随禅堂の導師の読経の間、120人の参列者が焼香した。導師は法話で自身がベネズエラ出身でありながら日本で修行し、その際に体験したカルチャーショックを移民の先駆者に重ね先人の苦労を説いた。

 法要はその子孫が元気で栄えていることを見せるためでもあると説明した。

 (城間セルソ明秀通信員)