公明代表、辺野古移設「推進」 県本と方針ねじれ 7党首討論会で


この記事を書いた人 Avatar photo 高良 利香
辺野古移設などで各党の考えが示された日本記者クラブ主催の党首討論会=3日、東京都の日本記者クラブ

 【東京】公明党の山口那津男代表は3日の日本記者クラブ主催の党首討論会で、参院選政策集には明記していない米軍普天間飛行場の辺野古移設への姿勢について「党としては国の安全保障、防衛政策を基本的に推進していく立場」と述べ、従来の推進する方針を重ねて表明した。県外移設を求める党県本とのねじれが改めて浮き彫りになった。

 辺野古移設に至る経緯に言及し「普天間基地の危険性を取り除くことが出発点であり、代替策として辺野古が選択肢として持ち上がった。以前の自公政権、民主党政権、今の自公政権と長い間の交渉、経過を経て今の結論だ」と強調した。

 一方で沖縄の反対の民意も念頭に「沖縄の現地の県民感情、沖縄の歴史に根差す人々の考え、これは公明党の支持層ももちろん、いろいろな考えがある中、県本部はそうした感情、気持ちを尊重しながら対応を示している。しかし現実的な対応を取るべく、政府にもっと沖縄県民の理解を求める努力を党としては促していきたい」と語った。

 自民党の安倍晋三総裁は辺野古移設について、普天間飛行場の固定化を避けると強調し「全く新しい基地を新たに増やすのではない。機能を三つのうち一つに絞って辺野古に移すことになる。飛行経路も住宅の上空から海上に変わるので、今施している住宅防音がゼロになっていく」と移設の意義を強調した。