勝手に人の家でフォトウエディング、マリンレジャー事故… 沖縄の観光の課題を共有 規制強化の地域も


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 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長)は5日、各市町村の観光協会が参加して観光の取り組みや課題を話し合う「県広域観光協会等会議」の2019年度第1回会合を豊見城市の沖縄空手会館で開いた。各地から観光客の増加に伴う問題点が相次いで報告され、OCVBの下地会長は「観光客を増やすことを目標にしていた時代のキーワードは規制緩和だったが、今はある程度の規制強化が必要だ」との認識を示した。

観光の課題を話し合う各市町村観光協会の代表者ら=5日、豊見城市の沖縄空手会館

 会議には今年新たに設立された中城村や大宜味村の観光協会も加わった。

 恩納村ではリゾートウエディングが増える中、不法に人の家の近くや海岸で撮影するケースが増えているという。恩納村観光協会は、海岸での撮影時に必要な市や自治体の許可申請を代行するサービスを始めた。1件当たり3千円を徴収し、1年半で200万円を売り上げた。1件につき千円を自治体に還元するなど、協会独自で収益を上げている事例を紹介した。

 石垣市では今年に入ってマリンレジャーによる死亡事故が5件発生しており、石垣市観光交流協会の大松宏昭会長は「八重山ダイビング協会に入っていない団体が事故を起こしている。ダイビングショップを持ちやすい制度にも問題があり、安全が脅かされている」と、サービスの質が低い事業者の乱立を問題視した。「反社会的勢力がショップを持つ事例もある」という情報も共有された。