投票に行ったらラーメンが無料! ホットドック、コーヒーも 飲食店で広がる「選挙割」


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 選挙に行くきっかけは、いろいろあっていい―。21日投開票の参院選に向け、沖縄県内飲食店が投票した人へのさまざまなサービスを企画している。大学近くで店を構えるラーメン店は1杯無料にして学生へ投票を呼び掛け、投票済証などを見せるとホットドッグやコーヒーを提供する店もある。

投票すると1人1杯無料になるYume Wo Katare Okinawa(ユメヲカタレ オキナワ)のラーメン(同店提供)

 学生が行き交う琉球大学北口近くにあるラーメン店「Yume Wo Katare Okinawa(ユメヲカタレ オキナワ)」=宜野湾市我如古。23日~8月3日の期間中、投票済証や、投票所で撮影した写真を見せると750円相当のラーメンを1人1杯に限り無料で食べられる。店主の平塚旦さん(26)=宜野湾市=は「ラーメンからでも、投票しようというきっかけになれば」と話す。

リバティ・ドッグの試作品を手にする「TESIO」の店主嶺井大地さん=17日、沖縄市中央

 沖縄市中央のコザゲート通りでは、自家製ハムとソーセージの専門店「TESIO(テシオ)」がホットドッグを提供。その名も「リバティ・ドッグ」。投票日の21日午前11時から、投票済証や投票を証明する写真を見せた人が対象で、限定100個。オーストラリアの投票所でボランティアがホットドッグを提供するデモクラシー・ソーセージから着想を得た店主の嶺井大地さん(35)は「投票に行く楽しみをつくり、『政治離れ』などネガティブな選挙の空気感を変えたい」と話す。嶺井さんが取り組みをSNSで発信すると、和歌山県のチョコレート専門店「ザ・スマイル・チョコレート」らが共感。あちらこちらで取り組みの連鎖が起きている。

リバティードッグの試作品。当日は異なる場合があります=17日、沖縄市中央
期日前投票で20日までコーヒーをサービスすると知らせる「モジャのパン屋」(同店のインスタグラムより)

 同じくテシオに「触発された」のは宮古島市でパン店「モジャのパン屋」を営む室上智宏さん(45)だ。「選挙のことは話しづらいが、(選挙割を)きっかけに『選挙行った?』と話してほしい」と語る。21日は定休日のため、20日までの間に期日前投票をした人にコーヒー1杯(400円相当)を無償で提供する。

 全国チェーンのラーメン店「一風堂」は21~31日、投票済証を提示した客を対象に「替玉1玉」か「半熟塩玉子1個」を無料でサービスする。県内店舗はサンエー浦添西海岸パルコシティ2階にある。
 同社は「きっかけが、ラーメンだっていいじゃない。」「投票は、替玉(おかわり)できない。」と、専用チラシを作成して投票を呼び掛けている。
 (大橋弘基)