オリオンビールの社長兼最高経営責任者に就任した早瀬京鋳氏の記者会見での主なやりとりは次の通り。
―ビール市場についての現状認識を聞きたい。
「マーケット全体のトレンドより自社がなすべきことを考えたい。攻める、守る、挑戦するという三つの切り口で新しい提案をする。味だけでなく飲み方の提案、ターゲットの変更もありうる。楽観視はしていないが悲観もしていない。東京発のトレンドを追いかけるのではなく、沖縄の良さをどう発信するかに勝算がある」
―県外、海外への展開、ビール以外の展開をどう考えているか。
「まず沖縄の市場のシェア回復、拡大が短期的、中期的に必要だ。沖縄で勝てるモデルをつくり、その上で沖縄だからできることを県外、海外に提案する」
「客のニーズ、好みが多様化するのは間違いない。場面によってビール、酎ハイ、その他ということが出てくる。いろんな提案が必要になってくる」
―中長期の計画はどう考えているか。
「社員、ビジネスパートナーの意見を聞きながら、持続可能な計画を8月頭から100日をめどに考えたい。まずは戦略づくりに注力したい」
―会社の在り方が変わったことを懸念する声もあるが、どう捉えているか。
「県民、経済界からオリオンビールが沖縄のブランドではなくなるとの懸念があると聞いている。創業からのDNAは変えないのが私の使命だと思っている。地域貢献の取り組みはこれまで以上に進める」