[日曜の風]家がツライ 子どもの居場所考える


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 夏休みですね!うちの子どもたちも、夏休みです。普段できないことがあれやこれやできると、子どもたちは嬉しそうです。

 けれど、休みがうれしいお子さんばかりではありません。息子(小6)のお友達に、おうちにいることがツライと感じるお子さんがいるようで、その相談を受けた息子が無い知恵を絞っていろいろと相談に乗っていることが、1学期が終わる前にわかりました。

 ある日、息子が職員室で給食を食べた、という話をしてきたことから、アンタ一体何をしたん?と聞き返しました。すると、どうやら息子のことではなく、いろいろとツラそうな仲良しのお友達のことで、先生が聞きたいことがあった、ということでした。

 少し気になったので、どういうことかとあらましの話は聞きましたが、それは小6の同級生であるうちの息子が聞いたところで、解決がつくような問題ではないと感じました。また、息子にとっても抱えきれる問題でもないことから、少ししんどそうな感じもありました。

 そこでまず息子に、ツラそうなお子さんの話を聞いて、どうしたらいいのかなぁと思ったら、お母ちゃんにお話をしてねと、そしてうちにお友達を連れておいで、と伝えました。わかったと言いつつも、小6男子の言うことですからどこまでわかったのか気にはなっていました。

 後日、個人面談の日に、息子の成績はあまり気にならないので、先生にツラそうなお友達のことについてお話をしました。先生も気になっていた様子で、私からの話で初耳だったこともあるようでしたので、学年の先生たちと共有しますということでした。息子は、そのお友達と夏休みも遊んでいるようで、先生からもときどきお電話がかかってきて、お友達の様子を聞かれます。まだ、この件、何の解決にも至っていません。いまのところ、息子から聞いた話を、先生と共有しつつ、私なりにできることを模索しているところです。

 おうちにいることがツライお子さんの居場所を考えることも、大人、社会、政治の役割だとつくづく感じています。

(谷口真由美、法学者・全日本おばちゃん党代表代行)