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【島人の目】自主性育むドイツ教育

 昨年の夏に息子がドイツの小学校に通い始めてから早くも1年が過ぎた。アルファベットはABCの順序ではなく、聞きやすく発音しやすい順で教えることや、夏休みなどの長い休みはもちろんのこと、休みを満喫するため週末の宿題はないことなど、ドイツの学校、また彼の通うモンテッソーリ学校の教育内容に、新鮮な驚きがいくつもあった。

 小学校は通常各学年でクラスが分かれるが、自発的な学びを促すモンテッソーリの小学校は各クラスに1~4年生がいて、おのおのの課題に取り組む。算数などは児童を各自の理解に合わせたグループに分けて授業する。また、同じ学年を繰り返したり、1年生から3年生に進んだりする児童もいる。水泳の時間は泳げるかどうかで前・後期に分けて指導し、宗教は希望に合わせてカトリック、プロテスタントなどの授業を受け、自主学習にもできる。モンテッソーリの学校は自主性が評価される一方、学ぶ絶対量が少ないとし、普通校を希望する保護者もいる。

 ドイツでは幼稚園から、自主性、自立性が最も大切にされている。彼の通っていたインクルーシブ教育の幼稚園は障がいのある子もない子も同じグループで共に保育し、その他個別に発達に合わせた支援が受けられる。就学義務は6歳からだが、子どもの発達には個人差があるため、進学前の段階で保護者が希望して認められると、入学を延期し幼稚園での在籍を1年延長したり、入学時に6歳に満たなくても、一定の条件下で審査の上、1年前倒しで入学が認められたりする。多くの点で子どもたちの多様性はもちろん、自主性、能力が重視されていると感じる。違いを認め合い、人と比べない環境を興味深く思う。

 (田中由希香ドイツ通信員)



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