南北大東 物資不足 台風で2週間入港なく


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台風の影響で船便の欠航が続き、南北大東島では食料品が品薄となっている=15日、南大東村のAコープ南大東店(池田羊子通信員撮影)

 【南大東・北大東】大東島地方の東を北上した台風10号の影響で、南北大東島と沖縄本島を結ぶ船便の欠航が続き、食料品不足が深刻化している。島内のスーパーは旧盆用の品を空輸で取り寄せたものの、2日を最後に船が入港できておらず、缶詰類も品切れ間近に。関係者は「早く船が入ってほしい」と声をそろえている。

 大東海運(那覇市)は那覇―南北大東島で貨客船を月5~7便運航している。台風の影響で5、9日と那覇発の便が欠航。旧盆シーズンを挟んだ約2週間、南北大東島への入港が途絶えている。

 南大東村のAコープ南大東店は、旧盆用の果物や供え物、パンなどを航空便で取り寄せたが、送料や重量制限で「旧盆に必要な物に限定せざるを得なかった」(安里正康店長)。冷凍食品の在庫も底を突きかけているという。

 北大東村のJAおきなわ北大東支店も餅や花を空輸したものの、コメや生鮮食品は完売状態。お中元の品などを個人的に取り寄せている村民もいるといい、スタッフは「『台風なので仕方ない』というお客さんが多いが、野菜がずっと食べられない」と話し、一日も早い商品の到着を祈った。

 次の定期船は16日に那覇を出発し、17日に南北大東島に到着する予定。