上映後に元米軍人たちに辺野古の現状を訴えるVFPーROCKの真喜志好一さん=15日、米ワシントン州スポケーン

 【スポケーンで大矢英代通信員】元米軍人らでつくる国際平和団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」の年次総会が現地時間の15日、米西部ワシントン州スポケーンで始まった。開会式に先立ち、沖縄の基地問題を考えるドキュメンタリー上映会が開かれ、米国在住・県系2世の高校生、与那嶺海椰(かいや)さんの作品「我した島ぬ宝(私たちの島の宝)Our Island Treasure」が上映された。

 作品は新基地建設が進む名護市辺野古の現状と、それに反対し続ける県民の姿を描いたもので、与那嶺さんが取材、編集した。動画はインターネット上で公開されている。上映後の質疑応答で、沖縄から駆け付けた平和を求める元軍人の会―琉球・沖縄(VFP―ROCK)のメンバー・真喜志好一さんが登壇し「辺野古新基地はベトナム戦争中に米軍が計画したが予算不足で断念したものだ。現在は日本政府が国民の税金で米国のために建設を進めている」などと現状を訴えた。

 今年の総会のテーマは「環境問題」。地球規模で起きている米軍基地からの汚染や環境破壊をテーマに18日まで開催される。会長のジェリー・コンドンさんは「沖縄でも基地による環境破壊が続いてきたが、これは沖縄だけではなく地球規模で起きている問題だ。みんなで現状と課題を共有し、解決策を話し合いたい」と語った。

 与那嶺さんの作品を見た元米空軍兵のドナルド・キムバールさん(67)は日米軍事同盟が近年ますます強化されていることを懸念し「北朝鮮や中国の脅威が基地建設推進の理由にされているようだが、脅威という言葉自体をまずは疑ってほしい。米国政府が9・11以降、対テロ戦争に突入したように、脅威論は政府に利用されやすい」と指摘した。

 VFPは、1985年に米軍の中米介入に反対する元米軍人たちが発足させた。今年の総会には世界各地から約140支部、約300人が出席している。日本本土からも元自衛隊員らでつくるVFPジャパンのメンバーが参加している。



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