「地域に恩返ししたい」わんぱく相撲の頂点へ 母の胸借り稽古 伊江島


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 【伊江】「頂点をつかみ伊江島を盛り上げたい」と意気込むのはわんぱく相撲で初の女子全国大会への切符をつかんだ島袋心海さん(西小6年)と比嘉羽里奈さん(同5年)。連日稽古に励み、25日に東京都葛飾区で開かれる全国大会に県代表として出場する。

相撲の稽古で島袋心海さん(前列左)と比嘉羽里奈さん(同右)に胸を貸した伊江西相撲クラブのお母さんたち=20日、伊江中学校相撲場

 2人は6月8日に開催されたわんぱく相撲の第1回女子沖縄ブロック浦添全島大会で優勝。昨年まで同大会の県予選は男女混合で開かれていたが、女子は全国大会への出場が認められていなかった。今年から女子の全国大会が新設され、県予選でも女子だけの大会が開催され、初の沖縄代表枠を勝ち取った。

 稽古では2人が所属する伊江西相撲クラブの指導者らが胸を貸す。心海さんの母春香さんらが「日頃は男子と稽古に励んでいるが、お母さんたちも胸を貸そう」と母親たちに呼び掛けた。20日の最後の稽古には7人の「お母さん力士」が集結。互いにまわしを締め、気合を入れるも、立ち合いで相手の力ですぐに押し出されたり、まわしをつかんで粘るお母さんもいて会場を沸かせた。

 羽里奈さんの母ゆりさんは「夕飯作りで忙しい時間帯に2人の相手をしてくれたお母さんたちに感謝している。目標に向かって存分に力を発揮してほしい」とエールを送った。

 心海さんと羽里奈さんは「本番を想定しながらいろんな相撲が取れて思い出になった。絶対優勝して家族や地域、指導者の皆さんに恩返しをしたい」と頂点への意欲を示した。

 (金城幸人通信員)