再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)が11月以降終了することを受け、新電力のおきなわコープエナジーは2日、家庭の太陽光発電で作った電力を同社の「コープでんき」契約者は1キロワット時当たり8・58円、非契約世帯も同8・03円で買い取るサービスを発表した。沖縄電力の11月以降の買い取り価格同7・5円より50銭~1円程度高く、現時点で県内最高値という。
太陽光発電の余剰電力を買い取るFIT制度は2009年11月に始まり、19年11月以降、順次10年間の期間が終了する。開始当初は再エネを普及させる政策的な側面から、1キロワット時当たり40円を超える高値で買い取っていた。県内では20年3月末までに約5700件の期間が満了する。
おきなわコープエナジーの嘉手川繁之社長は「買い取りにより自社電源を充実させ、太陽光発電も沖縄でさらに広げていきたい」と話した。11月からの1年間で3千件の買い取りを目指す。目標を達成した場合、同社の電源構成の20%が再生可能エネルギーとなる。
同社はコープ沖縄などの出資で設立され、18年10月から各家庭に電力を供給している。太陽光発電システムを家庭などに無料で設置して発電し、15年経過後に無償で各家庭に譲渡するサービスも展開している。今後は蓄電池や電気自動車などと組み合わせて自家消費を増やすサービスも予定しているという。
9月中旬以降、太陽光発電買い取りについての説明会を実施する。詳細は同社ホームページかコールセンター(0120)962188。