那覇市民会館、部分復元へ 解体後、特徴建築を再現


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 老朽化により閉館した那覇市民会館の保存手法について検討する「那覇市民会館保存可能性等検討委員会」(委員長・小倉暢之琉球大名誉教授)はこのほど、解体した上で建築的に特徴のある部分を再現する「部分復元」を基本とすることに意見を集約した。現在の建物で活用可能な部分や材料は活用し、記録による保存も行う。年内の答申を目指す。比嘉世顕市民文化部長が新崎進也市議(維新・無所属の会)に答えた。

 部分復元するのは、ひんぷんや雨端(あまはじ)(ひさし)、赤瓦など。7月にあった第5回会合で意見を集約した。

 一方、新真和志支所などの複合施設建設に関する庁内の検討委員会は、市民会館跡地を建設予定地とすること、真和志支所をはじめ中央公民館・図書館、福祉関連施設、教育関連施設など22の機能を持たせることなどを確認した。

 市は市民会館保存検討委員会の答申を踏まえ、各施設の規模や敷地の所有者である県との調整、整備手法の検討などを行う。仲本達彦企画財務部長は「現時点でスケジュールは示せないが、早期整備に向けて作業する」と述べた。市民会館の維持管理費は借地料、警備費など合わせて年間5670万円。