豊見城団地青年会 5年ぶり復活 地域も後押し「またエイサーできる」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【豊見城】担い手不足などを理由に活動を休止していた豊見城団地青年会が、今年、約5年ぶりに復活した。会長に就任した山川智明さん(24)は「またみんなとエイサーができてうれしい」と顔をほころばせ、仲間たちと再びエイサーができる喜びを語った。

5年ぶりに復活した豊見城団地青年会の山川智明会長(前列中央)ら青年会のメンバー=8月28日、豊見城団地前の広場

 豊見城団地青年会が活動を休止していた5年間、団地の住民などから青年会の復活を望む声が届いていたという。山川会長は「周りの人からの『また青年会やらないのー』とか『青年会がないとさみしい』という声に背中を押された」と復活の経緯を振り返る。

 約5年ぶりの復活に向けては、豊見城団地自治会と、市を拠点にして若者と地域をつなぐ活動や、非行に走った若者の立ち直り支援などを行うNPO法人の「あきづ」がバックアップ。今年5月ごろからの活動再開につながった。同自治会の照屋寬次自治会長(72)は「青年会が活動してくれると活気が出る。活動を休止せざるを得ない青年会が多い中、復活につながってよかった」と話した。

 8月初旬には豊見城団地自治会総会で正式に設立が承認された。メンバーは5年前に青年会に入っていた人もいれば、仲間の紹介で参加した人など、17歳から20代後半までの最大30人ほど。週に2回、2時間ほどエイサーの練習を積んでいる。

 メンバーたちの「青年会活動を強制するのではなく、まずは楽しんで活動したい」との思いから、休憩を挟む2時間の練習中の出入りは自由で、時折談笑も漏れる。活動休止前の青年会で活動していた新垣光太さん(25)は「またみんなとエイサーができて楽しいし、懐かしい」と笑顔を見せた。

 山川会長は「今は団地の祭りに向けて練習しているが、来年は道ジュネーも復活させたい。メンバーももっと増えるように声を掛けていきたい」と今後の活動を見据えて語った。

 照屋自治会長は「青年会と自治会が一緒になって地域を盛り上げられるように、これから頑張っていきたい」と今後の活動に期待を込めた。(嶋岡すみれ)