治療映像 遠隔地に配信 浦添総合病院 心臓カテーテル国内初


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施術中の医師とリアルタイムで治療について話し合う上原医師(左)=13日、浦添市伊祖の浦添総合病院

 浦添総合病院(浦添市伊祖)が遠隔映像配信システムを利用し、治療の様子を生中継する取り組みを始めている。システム導入は国内2例目、心臓カテーテル分野では初という。13日に同院で行われた治療の様子が、医師向けの医療技術情報共有クラウドサービス「e―casebook(イー・ケースブック)」を通じてインターネット配信された。県内では離島、へき地と都市部との医療の格差が問題となっており、地域格差解消の切り札になることも期待される。

 同院が導入したのは、医療機器販売「DVx」(東京)が提供するシステム。

 専用ソフトをパソコンやスマートフォンなどにダウンロードすると、撮影した治療の映像を別の場所で視聴できる。映像を見ながらリアルタイムで離れた地域にいる医師と治療方針を話し合うことも可能だ。

 13日は、同院が招いた県外の専門医による68歳の狭心症の男性=県内在住=の治療がライブ配信された。同院の上原裕規医師(循環器内科主任部長)は別室で視聴し、治療方針について議論した。

 システムの運用は2017年9月に導入した筑波大付属病院(茨城県)に続いて国内2例目。浦添総合病院は17年12月にシステムを導入し今年6月から運用を始め、9月から治療映像のライブ配信を開始した。

 上原氏は医療の地域間格差が生じている現状を踏まえ、「遠隔医療を本格導入し、格差解消とともに若手医師の教育にも役立てたい」と意欲を示した。