コラソン8連敗 決定力欠き泥沼続く


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琉球コラソンー大同特殊鋼 後半 シュートを決めるコラソンの三村裕幸=16日、那覇市の県立武道館(田中芳撮影)

 日本ハンドボールリーグの琉球コラソンは16日、県立武道館で大同特殊鋼と今季第8戦を行い、21―32で敗れた。開幕8連敗。

 コラソンの東江太輝と、大同特殊鋼に所属する弟の雄斗(興南高―早稲田大出)の兄弟対決ともなったホーム戦。コラソンは日本代表の司令塔でもある雄斗をマンツーマン守備で抑える作戦に出たが、5対5の守りで個々の選手が抜かれて失点した。攻撃は課題としていたシュート決定率を上げられず、劣勢を覆せなかった。次戦は20日、豊見城市民体育館で、今季からリーグに参戦したゴールデンウルヴス福岡と対戦する。

 個人技と戦術の総力戦でリーグ2位の大同特殊鋼を迎え撃とうとしたコラソンだが、大きな課題となっているシュート決定率はこの日も上がらず、前半だけで手痛い6点差。東江雄斗をマンツーマン守備で攻撃の起点にさせなかったが、カバーが遅れた守備で何度も得点を許した。

 特に前半終了間際、攻撃のミスから速攻を与えてしまい、不要な点を献上してしまう。東江太輝は「弱いチームはそこでミスしてしまう。反省ばかりです」と静かに語った。

 一方で、前に出て守る大同に対し、ポストやサイドが裏のスペースをうまく使った。左サイドの三村裕幸はバックプレーヤーに合わせて走り込むなど計8得点。味方のずらしを生かしたサイドシュートも高確率で決めており「これを継続すれば味方のチャンスも生まれてくる」と手応えを感じた様子だ。馬力のある村田龍もポストとして素早くスペースに入り込んで味方を援護。「練習からうまくできていた」と、約束事を遂行してみせた。

 試合を重ねる中で目を引くプレーは増えてきたが、毎試合、シュートミスで失速し続けている。村田は「連敗の沼を抜けるためにも監督が言うように、皆でスクラム組んで、練習から変えていかないといけない」と、厳しい表情で語った。
 (嘉陽拓也)


大同特殊鋼(7勝1分け)
32―21(16―10,16―11)
琉球コラソン(8敗)

◆速攻も出ず

 琉球コラソンの東長濱秀作監督 大同の東江雄斗を抑えるプランだったが、それ以外の選手に抜かれた。ノーマークシュートが決まらず相手に速攻を与えてしまう一方で、こちらは速攻が出なかった。前半で6点差を付けられ、相手に冷静にプレーさせてしまった。