【東京】大手住宅販売の積水ハウス(仲井嘉浩社長)は19日、全国47都道府県で企業の男性社員の育休実態「イクメン力」を調査したイクメン白書2019を発表した。沖縄県が235点満点の194点で2位にランクインした。項目別では、夫の家事・育児の実践数が全国2位、育休取得平均日数が5位だった。妻からの評価は9位と比較的上位だった一方、夫自身の幸福感は23位だった。
調査は7月17~24日、インターネットを使って小学生以下の子を持つ20~50代の男女9400人を対象に実施した。妻からの評価や育休取得日数、夫自身の幸福感など5項目で評価し、各項目で全国1位に47点、47位に1点で「イクメン力」を算出した。1位は205点の島根県、3位は180点の鳥取県だった。
沖縄の各項目ごとの結果は、(1)夫が行う家事・育児の実践数7・20(全国2位)(2)夫はイクメンと思うかは0・13(9位)(3)育休取得平均日数が4・52日(5位)(4)1週間の家事・育児時間は13・14時間(7位)(5)夫の家事・育児への幸福感は0・89(23位)―だった。
全国の結果では、育休取得者の8割近くが取得前に職場への迷惑や給料面で不安を感じていた。育休を取得しなかったのは、職場に制度が整備されていないという理由が最も多かった。
積水ハウスは昨年9月から、男性社員の育休1カ月以上の完全取得を目指す制度の運用を始めた。1年が経過した今年9月19日を「育休を考える日」と制定し、東京都内でイクメンフォーラムを開催して「イクメン白書」を発表した。
仲井社長は制度の導入で「上司や周囲とのコミュニケーションが深まり、男性の女性育休取得に対する理解が急激に高まった。まだ1年だが本当によかったと痛感している」と話した。