沖縄チャンプラリズム、東京にじわじわと 「てるりん館東京」開設1年 ライブで祝う


社会
この記事を書いた人 問山栄恵
「てるりん館東京」開館1周年記念ライブで、よなは徹さんの三線にのせてカチャーシーで盛り上がる参加者=19日、東京都上野のみやら製麺2階

  【東京】コザ独立国の〝在京大使館〟をごひいきに―。沖縄大衆芸能の開拓者で「コザ独立国大統領」を名乗った照屋林助さんの拠点となっている沖縄市の「てるりん館」から、東京でも沖縄・コザの文化を発信しようと東京・上野に開設した「てるりん館東京」がオープンして1年を迎えた。沖縄出身者のミュージシャンのライブや三線の展示会などを通して上野を中心に〝コザ〟の温度をじわじわと広げている。
  
  19日は1周年記念ライブが催され、沖縄市からの応援団も加わり祝った。東京の一角におおらかな沖縄チャンプラリズムが響き、この日は、周辺がコザの夜と化した。
  
  「てるりん館東京」は、沖縄市のてるりん館で三線を製作する照屋林次郎さんが八重山そばのみやら製麺の2階に開設した。不定期にライブや展示会などを開催している。
  
  記念ライブの冒頭、館長の林次郎さんが「これからも沖縄の文化や素晴らしい物を紹介していきたい。何かあるたびに顔を出して、沖縄を感じて、沖縄を楽しんでください」とあいさつした。ライブ以外にも、やちむんや写真の展示なども広げていくという。
  
  ひがよしひろさんとよなは徹さんも沖縄から登壇。ひがさんは「皆でこの場所を盛り上げて」と呼び掛け、ギター1本と独特のしゃがれた声でコザのブルースを響かせた。23日に新曲をリリースするよなはさんは、しっとりとした三線の音に合わせ民謡を披露した後、てるりんの職業口説で座を笑わせ、最後はカチャーシーで締めくくった。【琉球新報電子版】