最年長の意地見せる 3年ぶり5位の比嘉弘輝 茨城国体・空手道


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成年男子中量級2回戦 愛媛国体覇者に素早い突きを出す比嘉弘輝(左)=28日、茨城県の牛久運動公園体育館

 全日本学生選手権で準優勝、空手1プレミア3位の実力を持つ比嘉弘輝(普天間高―日大出、宜野湾市消防本部)が3年ぶりとなる5位入賞を果たした。大会前から決めていた最低限の目標だったという25歳は「強い組手を後輩に見せられた」と県勢空手選手団で最年長の意地を見せた。

 2017年の愛媛国体重量級覇者の本田(愛媛)を初戦の2回戦で退けて勢い付いた。カウンターの上段突きで先取すると「いい流れをつかんだ」と一気に差を広げ12―5で勝利した。3回戦は上段蹴りなどで圧倒し、9―1で39秒残して得点勝ちした。

 準々決勝は日本代表の中野(京都)。1―2でリードされたが、間合いを計ると「技はよく見えていた」と相手の足払いを避け、勢いよく上段突きを決めた。「うしっ」と気合を吐く。相手の懐に踏み込めない時に突かれたが「地道に一つずつ」と焦らずカウンターや裏拳など多彩な技を織り交ぜて加点した。5―7で敗れたが「思った以上に通用した」と手応えをつかんだ。

 消防署勤務の傍ら、空き時間を見つけて稽古に励んできた。12月の全日本選手権に照準を絞り「負けたのは練習量が足りなかったから」と貪欲に強い組手を追い求める。
 (古川峻)


<空手道>

(牛久市運動公園体育館)

▽成年男子組手個人軽量級1回戦
八頭司恭仁(福岡・長崎国際大) 3―0 宮里康太(自衛隊)

▽同組手個人中量級2回戦
比嘉弘輝(宜野湾市消防本部) 12―5 本田哲也(愛媛・松山市役所)

▽同3回戦
比嘉弘輝(宜野湾市消防本部) 9―1 小川竜輝(新潟・帝京大)

▽同準々決勝
中野壮一朗(京都・帝京大) 7―5 比嘉弘輝(宜野湾市消防本部)

▽同組手個人重量級1回
戦大浦将裕(陽明高教) 2―0 舘田卓磨(青森・大正大)

▽同2回戦
大浦将裕(陽明高教) 3―1 山浦拳一郎(長野・リバイブル)

▽同3回戦
才保佑一朗(鹿児島・鹿児島県体協) 3―0 大浦将裕(陽明高教)

▽成年女子組手個人2回戦
佐尾瑠衣花(奈良・京産大) 7―2 金城里佳(日体大)