戦の子ども動員 克明に 沖縄市 平和月間に合わせ企画展


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

市戦後文化資料展示館で開催中の企画展を説明する沖縄市市史編集担当の伊佐真一朗さん=4日、沖縄市
 【沖縄】8月1日から9月7日までの沖縄市平和月間に合わせた企画展「沖縄市の沖縄戦 戦さ世の少年少女たち」が、沖縄市中央の市戦後文化資料展示館ヒストリートで開かれている。11月5日まで。入場無料。
 1945年9月7日、旧越来村森根(現沖縄市)で日米軍間の降伏調印式が行われたことを受け、沖縄市は9月7日を沖縄市民平和の日としている。1993年に制定し、今年で30年になる。
 企画展は、少年少女たちが畑仕事や陣地構築など軍作業などにかり出された実態を資料や聞き取り調査などを通じて明らかにした。沖縄市史第五巻戦争編を参照し、地元住民を軍に加えた「根こそぎ動員」の様相もグラフで克明に示した。
 市史編集担当の伊佐真一朗さんは「激戦地のイメージは少ないかもしれないが、沖縄市も戦場になっている。基地を造るために住民が収容所に入れられており、沖縄市に米軍基地が多い理由も分かる」と見どころを話した。
 午前10時から午後6時まで。月曜と祝祭日は休館。問い合わせは市戦後文化資料展示館ヒストリート、電話098(929)2922。
  (古川峻)