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軟弱地盤 評価公開を 辺野古 県内団体、米国防総省に


軟弱地盤 評価公開を 辺野古 県内団体、米国防総省に 辺野古新基地建設に関して、軟弱地盤問題の分析評価を公開するよう米国防総省に請求したことを発表するオキナワ・エンバイロメンタル・ジャスティス・プロジェクトの吉川秀樹代表(中央)ら=13日、県庁記者クラブ
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 県内で米軍基地から派生する環境問題に取り組む調査団体「オキナワ・エンバイロメンタル・ジャスティス・プロジェクト(OEJP)」の吉川秀樹代表らが13日、県庁記者クラブで会見し、名護市辺野古の新基地建設の軟弱地盤問題に関して、米国防総省に対して分析評価の公開を求めたと発表した。

 米国の情報公開法を使い(1)軟弱地盤の改良工事や基地建設の実現可能性(2)改良工事による環境への影響(3)基地の完成予定時期を含む運用の可能性―の3点について、国防総省としての分析評価の公開を米海軍、海兵隊本部、インド太平洋軍に対してそれぞれ求めた。それぞれ請求受理の報告を受けているという。

 吉川代表は、新基地を使う立場の国防総省が軟弱地盤の改良工事の実現性や環境への影響などについて科学的な評価をしたのか、明らかになっていないと指摘。「『辺野古が唯一』という政治判断が、物理的に不可能なものを可能にすることはない。知事は、国防総省の科学的な分析評価を確認し検証することなく設計変更を承認することはできない」と話した。

 今後、情報公開請求をしたことを米国連邦議会の調査局や会計検査院に報告し、米国の市民団体などの協力を得て米連邦議員からも情報公開を求めるよう取り組んで行く方針。 (沖田有吾)