【名護】米軍普天間飛行場移設に伴い新基地建設が進む名護市辺野古で、那覇市出身の報道写真家、石川文洋さん(85)が14日、船から埋め立て現場を取材した。新たに造成された岸壁を目前にし「戦争につながるものだという想像力が必要だ。永久的なものの建設に抗議の意思表示をしていきたい」と述べ、若者が現場に足を運ぶよう呼びかけた。
石川さんは埋め立てが始まって以降、辺野古をたびたび訪れる。1982年ごろ海に出たことがあるといい「この辺には浜があって自由に入ることができた。今は岸壁ができフロートが囲み、近づくと海上保安庁が警告をするというのは変だ。海はみんなのものではないのか」と疑問を呈した。
埋め立てが進んだ浜にカメラを向け、「本土化が進んでいるということなのではないか。沖縄県民は国民から見ると1%で、抵抗してものまれてしまう。沖縄県民として、沖縄人として、どう反対していくかという気持ちが大事だ」と語った。カヌーを出して抗議する人々に「ごくろうさんね」と声を掛け、「皆さんの行動と私たちの意思表示を続けたい」と激励した。
船に同乗した伊波憲汰さん(28)=うるま市=は「戦後の世代の価値観を理解し、考えを押しつけない姿勢が印象的だった。辺野古についてもっと知りたいと思う」と話した。(増田健太)
埋め立てが進む海を見詰める石川文洋さん(中央) =14日、名護市辺野古沖
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新基地反対、示し続ける 石川文洋さん辺野古取材 若者は現場に来て
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琉球新報朝刊
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