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万国津梁の心 この時代こそ 母親大会で賀数さん


万国津梁の心 この時代こそ 母親大会で賀数さん 万国津梁について講演する賀数仁然さん=16日、那覇市寄宮のJAおきなわ真和志支所
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第27回県母親大会が16日、那覇市寄宮のJAおきなわ真和志支所で2年ぶりに開催された。記念講演では「万国津梁(しんりょう)の邦 わったー島沖縄」をテーマに琉球歴史研究家の賀数仁然(ひとさ)さんが講演した。
万国津梁の鐘をあしらった帽子をかぶりながら講演した賀数さん。琉球王国時代から受け継がれる万国津梁の精神は、当時小国なりに工夫された発展の方法だったことを紹介。首里城や紅型などの色鮮やかな文化は友好関係を象徴するものだと解説した。
1816年にイギリス船が琉球に来航したエピソードでは、乗組員の手記に「eedooshee(いーどぅし、親友)」と沖縄の方言が記載されていることを紹介。琉球の人が英語をマスターし友好関係を築いた印だとした。
賀数さんは「沖縄の人はいつの時代もたくましくしたたかに生きてきた。今の時代だからこそ改めて万国津梁の意義を見つめ直してほしい」と語った。参加者らはユニークな話に耳を傾けていた。(渡真利優人)
万国津梁について講演する賀数仁然さん=16日、那覇市寄宮のJAおきなわ真和志支所