若い女性が悪質なホストクラブで借金を背負い、家族とともに経済的、精神的に追い詰められる問題に対応しようと、東京・歌舞伎町の公益社団法人「日本駆け込み寺」が、親や当事者を支援する相談室「青少年を守る父母の連絡協議会(青母連)」を7月に設置した。担当する玄秀盛さん(67)は「一緒に問題を解決できるような道筋をつけたい」と話す。
「娘が半年で800万円の借金をつくった。肩代わり返済しているが破産状態だ」「借金返済が終わらないのに娘がまた店に行った。ホストも娘も許せない」「ホストが実家に押しかけてきた」。法人には今年に入り、こうした相談が多く寄せられているという。
玄さんによると、多くのホストクラブではホストや店が飲食代を肩代わりし、客に後払いさせる「売り掛け」というシステムがあるため、手持ちの金がない学生などでも来店できる。売掛金が積み重なって多額の借金になり、返済できずに学校を退学したり、金を工面するため性風俗で働いたりする若者がいる。
青母連では、相談を受け、必要に応じて弁護士などの専門家を交えて対応を話し合う。どのような事例があるのか実態把握も進める。
玄さんは「悪質な売り掛けをやめさせなければ被害は減らない。最終的には、若年者への売り掛けを禁止する条例を制定するよう自治体に働きかけたい」としている。相談や問い合わせは青母連の専用ダイヤル、電話03(5291)5335。
青母連について説明する玄秀盛さん=8月、東京都新宿区
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琉球新報朝刊
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