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倭寇テーマに企画展 県立博物館・美術館


倭寇テーマに企画展 県立博物館・美術館 倭寇を描いた「倭寇図巻」を見る来場者=22日、那覇市の県立博物館・美術館
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 県立博物館・美術館の企画展「琉球と倭寇のもの語り」が22日、那覇市の同館で始まった。「海を越える人々」をテーマにした企画の前期展示会。14世紀後半~16世紀に東アジアで活動した日本人海賊「倭寇(わこう)」と、同時期に東アジアで交易していた琉球について紹介している。
 倭寇は平常時は海で活動する商人だが、何らかのきっかけで武装したと考えられている。企画展では絵巻などの資料を通して倭寇の実態を解説している。
 宮古島の上比屋山(ういぴゃーやま)遺跡の発掘調査をし、倭寇の拠点だったと主張した郷土史家の稲村賢敷(けんぷ)についても紹介。同館は、民間交易で運ばれたと思われる陶磁器が稲村の調査で出土したことを「興味深い成果」と評価しつつ、倭寇が関わっていたかは「今後の検討課題」としている。観覧料は一般千円。学割あり。問い合わせは同館、電話098(941)8200。