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「遺骨返還、再風葬を」 開示訴訟きょう判決 30日報告集会


「遺骨返還、再風葬を」 開示訴訟きょう判決 30日報告集会 判決報告集会の「Zoom(ズーム)」QRコード
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 戦前、研究目的で今帰仁村の風葬墓「百按司(むむじゃな)墓」などから持ち出された琉球遺骨の返還を求める団体「ニライ・カナイぬ会」が関連文書の一部を県教育委員会が不開示にしたとして、県に情報開示などを求めた訴訟は28日、那覇地裁(福渡裕貴裁判長)で判決が言い渡される。会の仲村涼子共同代表が26日、那覇市泉崎の琉球新報社を訪れて訴訟の意義を語り、30日に市内で開かれる報告集会への参加を呼び掛けた。
 会は訴訟を通して、2019年に台湾大学(旧台北帝国大学)から県教委に移管された遺骨に対し、県教委が何をしようとしているのかを問うてきた。また遺骨を子孫の元へ返し、再風葬することを求めている。
 仲村氏は一連の問題について「遺骨が盗まれ、研究資料として保管されているが、同意を取るといった当たり前の権利が行使されていない」と指摘した。
 30日の集会は「琉球民族遺骨情報公開訴訟 なまからどぅやんどー!! わったー琉球先住民族の権利、取ぃ戻さな!!」と題し、午後2時~4時半、県立博物館・美術館講座室で開く。資料代500円。予約不要。ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」でも参加可能(QRコード参照)。問い合わせは090(1179)9491(たまぐしく)。

30日の報告集会への参加を呼び掛けるニライ・カナイぬ会の仲村涼子共同代表=26日、那覇市泉崎の琉球新報社