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ラハイナ県系 歴史紹介 県立図書館 募金・被災状況も


ラハイナ県系 歴史紹介 県立図書館 募金・被災状況も オンラインの講演会で、米ハワイ・マウイ島のラハイナで暮らしていた県系人について説明する県立図書館の原裕昭さん=27日
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 県立図書館は27日、米ハワイ州マウイ島の山火事で被災したラハイナの県系人の歴史を知ってもらうオンライン講演会「ラハイナ/マウイ島のウチナーンチュが活躍した街」を開催した。ハワイ州立図書館やハワイ沖縄連合会、マウイ沖縄県人会、沖縄ハワイ協会などとつなぎ、ラハイナの被災状況や募金活動を紹介した。沖縄やハワイ、ブラジルなどから200人近くが参加した。
 県立図書館の原裕昭さんによると、ラハイナはかつて、マウイ島の中でも県系人が多く暮らし、大きな沖縄コミュニティーがあった。戦後、沖縄戦に従軍したハワイ県系2世の比嘉太郎が中心となり、沖縄戦で大きな被害を受けた沖縄に衣類や医薬品などの物資を支援した。原さんは「ちむぐくるとゆいまーるの精神から(県系人は)この活動に参加したのではないか」と語り、沖縄とハワイのつながりを強調した。
 ハワイ州立図書館のステイシー・カネシゲ館長は、山火事によりラハイナ公共図書館の建物と所蔵物が焼け、看板だけがわずかに残っている状況を報告した。
 沖縄ハワイ協会の大城浩会長は、同協会が行っているマウイ島火災支援「ちむぐくるプロジェクト」に23日現在、1700万円の寄付金が集まっていることを報告した。 (玉寄光太)

オンラインの講演会で、米ハワイ・マウイ島のラハイナで暮らしていた県系人について説明する県立図書館の原裕昭さん=27日