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樹木伐採、年明け以降に 明治神宮外苑 アセス見直しへ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東京・明治神宮外苑の再開発を巡り、事業者代表の三井不動産は29日、樹木の伐採本数を減らす具体策を盛り込んだ環境影響評価(アセスメント)の見直し案を、年末か年明けに東京都の審議会に提出する方針を明らかにした。今月以降に実施予定だった新ラグビー場整備に伴う伐採は、年明け以降にずれ込む見通しとなった。
 大量伐採や、外苑のシンボルであるイチョウ並木への影響を懸念する声が上がっており、都が、伐採の着手前に具体的な保全策を提示するよう要請していた。
 三井不動産の担当者は「要請を真摯(しんし)に受け止めた。伐採を一本でも減らしたい」と説明。2036年と見込んでいる全体の工事完了時期への影響は精査中とした。小池百合子知事は、取材に「今後もしっかりと対応していただきたい」と述べた。
 再開発は老朽化した神宮球場と秩父宮ラグビー場を、場所を入れ替えて新築し、高層ビル2棟を建てる。今月以降に周囲の樹木伐採が始まる予定だった。
 事業を巡っては、国連教育科学文化機関(ユネスコ)諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)が、計画の撤回などを求める緊急要請を出している。