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宮島で「訪問税」開始 広島、観光客から1人100円


宮島で「訪問税」開始 広島、観光客から1人100円 観光客で混雑する宮島行きのフェリー乗り場=1日、広島県廿日市市
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観光客で混雑する宮島行きのフェリー乗り場=1日、広島県廿日市市
 広島県廿日市市は1日、世界遺産・厳島神社がある宮島を訪れる人から1人100円を徴収する「宮島訪問税」を始めた。島のトイレ整備やゴミ処分など維持管理の財源に活用する方針で、観光客が集中して住民や環境に影響を及ぼす「オーバーツーリズム」対策の一環としても注目される。
 市によると、対象は小学生以上の観光客。修学旅行生らは対象外とする。島へ渡るフェリー運賃に100円が上乗せされ、市は年間2億5千万円以上の税収を見込む。愛媛県から訪れた仁木瑛斗さん(25)は「100円は気にならない。景観維持や施設の整備に使ってほしい」と話した。
 宮島の観光客は2019年に約465万人と過去最多を記録。5月に開かれた先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)を機に外国人観光客も増えており、松本太郎市長は「訪問税を財源に無電柱化など課題にも取り組んでいく」と語った。