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腕輪と羅針盤「持ち主に返したい」 真壁政勇さん(上) 戦場の落とし物<読者と刻む沖縄戦>


腕輪と羅針盤「持ち主に返したい」 真壁政勇さん(上) 戦場の落とし物<読者と刻む沖縄戦> 真壁さんが保管する腕輪と羅針盤
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糸満市真壁の真壁政勇さん(79)から「戦争中、米兵が落とした物があります。持ち主を探しています」という連絡をいただきました。

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 「落とし物」は腕輪のような小物と羅針盤です。いずれも真壁さんの父、仙吉さんから託されました。戦後、真壁集落で拾ったといいます。「これは大事な物だから」と仙吉さんに言われていました。

 腕輪のような物は金属製で、表面には銃が描かれています。先端が鋭い金具で刻んだのでしょうか、表には「M0749」という文字が確認できます。裏側には「39710749」という数字と「MONETTE」という英字が刻まれています。持ち主の名前でしょうか。

 腕輪にはベルト代わりのフィリピンの10センタボ硬貨4枚が取り付けられています。そのうちの1枚の発行年は1944年となっています。

 羅針盤は円形で直径5センチ程度。特に名前などは記されていません。真壁さんは「持ち主はもう生きていないかもしれませんが、関係者がいればお返ししたい」と話しています。
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