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来年は「アベ」でいきたい プロ野球巨人の新監督に就任した阿部慎之助さん


来年は「アベ」でいきたい プロ野球巨人の新監督に就任した阿部慎之助さん プロ野球巨人の新監督に就任した阿部慎之助さん
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

少年時代にユニホームを着て応援した阪神に今季、セ・リーグ優勝を許した。阪神の岡田彰布監督が優勝を指す意味で使った「アレ」を引き合いに「来年はアレではなく『アベ』でいきたい」とにやりと笑った。
巨人監督で歴代最多の通算1291勝を挙げた原辰徳監督の後を受け、名門球団の再建を託された。コーチとして低迷の責任を痛感しながら、原監督の「(後任が)慎之助で良かった」との言葉で就任を決断。「強い巨人軍、愛される巨人軍をつくるべく、チーム一丸となって戦いたい」と抱負を語った。
中央大から2001年にドラフト1位で入団。強打の捕手としてすぐに頭角を現し、長年チームを支えた。通算2132安打を誇り、生え抜きでは王貞治、長嶋茂雄に次ぐ406本塁打を記録。スター選手が監督に就く球団の系譜を継ぐ。
現役時代はトレーニングで後輩たちの面倒を見るなど兄貴分の存在だった。その一方で厳しさを併せ持ち、サインミスした投手の頭をはたくなどプレーへの妥協はない。ある球団スタッフは「あれだけの実績を残しながら、決して自分よがりではなく、周囲の話を真剣に聞いてくれる」と話す。アメとムチを絶妙なさじ加減で使い分け、選手の能力を引き出す手腕が期待されている。
2軍監督の時に始めたランニングが日課で、大幅な減量に成功。早い時間に球場入りし、走る姿は珍しくない。継続することの大切さを自らが実践する。千葉県出身。44歳。