高校の定時制、通信制の生徒が学校生活で感じたことを発表する第65回県高校定時制通信制生徒生活体験発表大会が14日、沖縄市の県立総合教育センターで開かれた。「当たり前の多様性」と題して発表した泊午前部1年の金城琉夏(るか)さん(16)が最優秀賞に輝いた。金城さんは全国大会に派遣される。
金城さんはADHD(注意欠陥多動性障がい)やアスペルガー症候群の傾向がある。自分にとって「普通」に過ごすことが苦しく、不登校になった。「当たり前」に学校に通えない劣等感にさいなまれたが、母親の言葉に助けられ、高校進学を決意した。
高校のクラスメートはほぼ全員が不登校の経験者で、互いに尊敬し合える関係を築けたことから「みんながそれぞれの当たり前を持っている。だから怖がらなくていい。自分だけの当たり前を見つけよう」と訴えた。
その他の受賞者は次の通り。 (敬称略)
【優秀賞】末吉心菜(ここな)(中部農林4年)▽比嘉妃奈(宜野湾3年)
【優良賞】喜納周平(泊通信3年)▽糸洲朝光(那覇工業1年)
【奨励賞】東山咲輝(八重山商工1年)▽比嘉寿旭(コザ2年)▽島袋寿美礼(北部農林4年)▽銘苅忍(泊夜間3年)▽金城陸(那覇商業3年)
第65回高校定時制通信制生徒生活体験発表大会に出場し、受賞した生徒ら=14日、沖縄市の県立総合教育センター