有料

治験123件で違反確認 メディファーマ、創業以来か


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 厚生労働省は17日、医療機関の薬などの臨床試験(治験)の業務を支援する会社「メディファーマ」(東京都港区)に対して医薬品医療機器法に基づく立ち入り検査を実施し、データ改ざんなどの違反を確認したと発表した。承認済みの薬と医療機器計25製品を含む123件の治験で違反が確認され、前例がない規模という。
 厚労省は創業以来約10年、組織ぐるみで違反していたとみている。治験参加者の保護を最優先に対応するよう同社に指示した。健康被害の報告はない。メディファーマ担当者は取材に「会社の風土に問題があったと思う。あってはならない不祥事で深くおわびする」と話した。厚労省によると、同社は呼吸器疾患の薬などの治験に関わっていた。違反行為があった治験の薬の名前は明らかにしていない。
 承認手続き全体に与える影響は少ないとみており、違反の発覚で既に承認された薬や医療機器が使えなくなることは現時点ではないという。
 外部からの情報提供があり、8~9月に立ち入り検査。薬の投与時間のデータ改ざんや、呼吸器検査に関する治験参加者への不適切な指導などが確認された。