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情報流出 各地で被害 NTT西、千葉市5万人分


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 NTT西日本の子会社の元派遣社員が約900万件の顧客情報を不正流出させた問題で、千葉市で市民の個人情報が最大約5万人分漏えいした恐れがあり、沖縄県や、大阪府豊中市と河内長野市、徳島県鳴門市でも情報流出の可能性があることが18日分かった。さらに岐阜県国民健康保険団体連合会は特定健診の未受診者の個人情報、最大延べ約18万件が流出した可能性があると発表した。
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 NTT側に業務委託した各地の自治体や公的機関に影響が及んでいる実態が明らかになった。情報流出による被害は確認されていない。この問題に絡み、WOWOWも顧客約4万人の氏名や電話番号など個人情報が流出した可能性があると明らかにした。
 千葉市によると、漏えいの懸念があるのは、2015年9月~16年2月に国民健康保険に加入し、生活習慣病予防を目的とした特定健康診断の対象だった当時40~65歳の情報。市は未受診者への電話勧誘業務を委託し、氏名や性別、住所、電話番号を提供していた。
 河内長野市は最大4400件、豊中市と鳴門市はそれぞれ約3千件、市民の氏名や住所などが流出した可能性がある。いずれもNTT側が17日に発表した約900万件に含まれるとみられる。河内長野市は17年9~12月に市税納付を促す業務を、豊中市は15年7月~16年3月に特定健診の未受診者に受診を呼びかける業務を、それぞれNTT側に委託していた。
 鳴門市は、特定健診の受診促進に関する業務委託で、16年8~12月に提供した個人情報が流出したとみられる。