有料

杉田氏の人権侵犯認定 大阪法務局 2例目、在日巡る投稿


杉田氏の人権侵犯認定 大阪法務局 2例目、在日巡る投稿 杉田水脈衆院議員
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

杉田水脈衆院議員
 自民党の杉田水脈衆院議員が2016年、フェイスブックに「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」と写真付きで投稿した問題で、大阪法務局が人権侵犯と認定したことが18日、申立人への取材で分かった。札幌法務局も9月、投稿が人権侵犯だと認定しており、2例目。
 大阪法務局は杉田氏に人権尊重の理解を深めるよう「啓発」を実施したという。内容や日付は明らかにしなかった。
 23年2月に人権救済を申し立てたのは、16年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会にチマ・チョゴリを着て出席し、写真を撮られた大阪府の在日コリアン女性3人。女性らによると法務局は、杉田氏が委員会の参加者を「日本国の恥さらし」などとブログやフェイスブック、ツイッター(現X)に投稿した3件と、同内容が引用されたサイト2件の計5件を人権侵犯と認めた。
 女性の一人(65)は報道陣に「杉田氏は6年以上ヘイトスピーチを放置し、考えを改める気持ちがなかった。謝罪を含めて何らかの償いをするべきだ」と話した。同席した金英哲弁護士は「現職の国会議員の行為に人権侵犯性を認めたのは画期的だ」と指摘した。
 杉田氏は事務所を通じ「一部認定された部分については既に昨年削除して謝罪している」とのコメントを出した。大阪法務局は「個別の事案については答えない」としている。