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サケ捕獲「普遍的権利」 アイヌ国会議員の次男証言


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 北海道浦幌町のアイヌ民族の団体が、河川での経済的なサケ捕獲は先住民族が持つ権利「先住権」だとして、法や規則で禁止されないことの確認を国と道に求めた訴訟の口頭弁論が19日、札幌地裁で開かれた。アイヌ民族初の国会議員となった故萱野茂氏の次男志朗氏(65)が原告側証人として出廷し、サケ捕獲は「普遍的な権利だ」と訴えた。
 萱野氏は「萱野茂二風谷アイヌ資料館」館長を務めている。法廷で「法律で禁止でも、不都合であれば(法律を)変えるべきだ」と主張した。
 原告は「ラポロアイヌネイション」(旧・浦幌アイヌ協会)。訴状によると、同団体は江戸時代から存在した各コタン(集落)の構成員の子孫らの団体。明治政府に禁じられるまで漁をしていたコタンから、サケ捕獲権を引き継いだとしている。