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アイヌの工芸、文化に触れて/南風原で作品展 刺しゅう体験も


アイヌの工芸、文化に触れて/南風原で作品展 刺しゅう体験も アイヌの文化を紹介する伝統工芸作家の竹内あけみさん(左)と内山藤子さん=27日午後、南風原町の南風原文化センター
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 【南風原】アイヌ文化に触れられる「アイヌ工芸作品展in南風原」が27日、南風原町の南風原文化センターで始まった。アイヌ民族の女性2人でつくる「シラ・ハポの会」が主催。2人が作ったアイヌの刺しゅう入り着物、樹皮で編んだかごなどを展示している。入場無料、30日まで。
 アイヌ民族の2人は、竹内あけみさん(65)=北海道札幌市=と内山藤子さん(64)=同白糠町。会期中、会場でアイヌの手芸や伝統について話してくれる。簡単な刺しゅう体験もある。竹内さんは「アイヌでは沖縄と同様に手仕事が盛ん。アイヌの工芸品をぜひ見てほしい」と話した。
 アイヌの刺しゅうには、糸だけ使う「チヂリ」、細長く切った布を張り付けて模様にする「ルウンペ」、幅広い布を重ねて刺しゅうする「カパラミ」などがある。これらの刺しゅうは衣装の襟元や袖口に縫い付ける。「病気の神が中に入ってこないようにするため。恋人や夫、息子など好きな人のために縫った」と竹内さんは説明した。
 作品展は午前10時~午後5時、最終日は正午まで。問い合わせは南風原文化センター、電話098(889)7399。
 (岩崎みどり)

アイヌの文化を紹介する伝統工芸作家の竹内あけみさん(左)と内山藤子さん=27日午後、南風原町の南風原文化センター