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セルビアに沖縄から4000冊贈呈へ 沖縄空手の重鎮・高宮城繁氏の蔵書 沖縄空手道協会北谷道場


セルビアに沖縄から4000冊贈呈へ 沖縄空手の重鎮・高宮城繁氏の蔵書 沖縄空手道協会北谷道場 高宮城繁氏の蔵書の寄贈を受けるラージッチ・ヴィクトル氏(右から3人目)と寄贈委員会のメンバーら=2日、那覇市の県庁
この記事を書いた人 Avatar photo 小浜 早紀子

 沖縄空手を通じ沖縄文化・歴史を東欧に発信しようと、沖縄空手道協会北谷道場が中心となり、沖縄伝統空手道振興会初代理事長の高宮城繁氏(1935~2014年)の蔵書約4000冊をセルビアに贈るための取り組みを始めている。年度内の贈呈を目指す。受け入れ先の民間博物館代表、ラージッチ・ヴィクトル氏は「セルビアと沖縄の架け橋の証しになる」と期待を寄せる。

 高宮城氏は北谷町出身。07年9月、民間交流で同国を訪問。首都にあるベオグラード大で文化講演、現地で1800人余を対象に空手セミナーを開催した。11年に県文化功労者表彰を受けた。沖国大名誉教授。

 本の寄贈に向け北谷道場が呼びかけ、4月に寄贈委員会を発足。同振興会理事長の新垣邦男氏が委員長を務め、沖縄空手道協会上地流の仲程力名誉会長らが顧問に就く。

 寄贈委員会が2日、県庁で会見を開いた。蔵書は高宮城氏の著書のほか、沖縄文学や伝統芸能関連を含む4000冊。民間博物館「本と旅の博物館」内に専用コーナーを設け、文化発信への寄与を目指す。

 4月20日から5月3日の日程で来沖したヴィクトル代表は「沖縄の自然はすばらしい」とし、「ユニークな歴史と文化を伝えていきたい」と話した。

(小浜早紀子)