かつて男女とも平均寿命全国1位だった沖縄で、健康長寿復活を目指そうと、県内の若者らが考案した政策を8月25日、県に提言した。提言書を受け取った県保健医療介護部の糸数公部長は「アイデアを県でも共有し、取り入れられるか議論したい」と述べた。
ダボス会議などを運営する世界経済フォーラムの若手組織「グローバル・シェイパーズ・コミュニティ」の沖縄ハブ(GSCO)が8月10~11日、長寿県復活のために必要なアイデアを考えるイベントを開催。参加者らがイベント後も話し合い、提言をまとめた。
提言は(1)健康課題への取り組みに対する中間支援組織・評価支援制度の確立(2)朝型の生活にシフトするため、朝食提供を推進(3)49歳を祝う行事「ハーフカジマヤー」の開催(4)健康生活体験プランの実践―などの5案。
この日は10~40代の9人が出席し、提言書を説明。参加者を代表して県立宮古病院の専攻医の大見謝望さん(28)が、糸数部長に提言書を手渡した。
提言には、高校生や大学生ら若者を健康大使に任命し、県保健医療行政に参画する案も盛り込んだ。企画したGSCOプロジェクトマネージャーで専攻医の山田夏彦さん(28)は、若者世代ならではの発想があると指摘し「アイデアを深められなかった部分もあり、継続性が必要だと感じた。若者の声を積極的に反映させてほしい」と望んだ。
(前森智香子)