「健康保険証」の存続へ連絡会 マイナ一本化に反対 沖縄の関係団体が結成へ


「健康保険証」の存続へ連絡会 マイナ一本化に反対 沖縄の関係団体が結成へ マイナ保険証の読み取り機(共同通信)
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉陽 拓也

 国が2024年秋に健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一本化する「マイナ保険証」に反対する県保険医協会などは20日、県庁で会見を開き、関連団体と連携して「健康保険証廃止反対県連絡会」を結成すると発表した。11月17日に那覇市の沖縄産業支援センターで結成総会を開く。
 会見では、県民主医療機関連合会が今年9~10月に介護事業所の職員や利用者などに実施した調査結果も報告され、回答者の88・7%が健康保険証の存続を求めていると説明した。マイナ保険証に関する同連合会の調査は初めて。介護事業所1200件に調査表を配布し、128カ所から764件の回答を得た。
 マイナンバーカードを取得しているとの回答は61・6%だったが、マイナ保険証に登録した上で医療機関で利用したのは全体の6・4%にとどまるなど、利用率の低さが表れたという。
 自由記述では利用者から全国で多発するトラブルや紛失による情報漏えいへの不安の声が上がった。職員からは人材不足が深刻化する中で、利用者が所有するマイナ保険証の管理や紛失対策、再発行手続きなど、さまざまな労力が生じるとした声もあった。
 県保険医協会の仲里尚実理事は「長年続いた国民皆保険制度を混乱させている。保険証は存続するべきだ」と訴えた。

(嘉陽拓也)